文献詳細
増刊号 超音波×病理 対比アトラス
2章 乳腺
文献概要
症例の概要
50歳代,女性.6年前に乳癌検診で異常を指摘されたが,確定的診断に至らず経過検察を行っていた.腫瘤増大する傾向にあり,穿刺吸引細胞診を行い悪性の疑い→図1,引き続き針生検で悪性(浸潤癌)の診断に至った.乳房超音波検査では境界不整,粗造なやや低エコーの腫瘤として描出され→図2,周囲にスピキュラを伴い,後方エコーは減弱,ハローも伴い,D/W比も高かった.エラストグラフィでも硬い腫瘤として描出された→図3.乳房円状部分切除術では,11mm長径の境界不明瞭な不整形腫瘤を認めており→図4,内部は膠原線維の増生とともに,小型均質な細胞が二相性を欠く管状腺管を形成し浸潤していた→図5.管状癌,グレード1,エストロゲン受容体陽性,プロゲステロン受容体陽性,HER2陰性,と診断された.リンパ節転移はみられなかった.
50歳代,女性.6年前に乳癌検診で異常を指摘されたが,確定的診断に至らず経過検察を行っていた.腫瘤増大する傾向にあり,穿刺吸引細胞診を行い悪性の疑い→図1,引き続き針生検で悪性(浸潤癌)の診断に至った.乳房超音波検査では境界不整,粗造なやや低エコーの腫瘤として描出され→図2,周囲にスピキュラを伴い,後方エコーは減弱,ハローも伴い,D/W比も高かった.エラストグラフィでも硬い腫瘤として描出された→図3.乳房円状部分切除術では,11mm長径の境界不明瞭な不整形腫瘤を認めており→図4,内部は膠原線維の増生とともに,小型均質な細胞が二相性を欠く管状腺管を形成し浸潤していた→図5.管状癌,グレード1,エストロゲン受容体陽性,プロゲステロン受容体陽性,HER2陰性,と診断された.リンパ節転移はみられなかった.
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