文献詳細
増刊号 超音波×病理 対比アトラス
3章 甲状腺・副甲状腺
文献概要
症例の概要
20歳代,女性.前頸部腫瘤を主訴に来院した.超音波検査にて,甲状腺全体に微細多発性高エコーがみられた→図1.両側の外側区域リンパ節は多発性に腫大し,転移と考えられた.特に,左側では数珠状に腫大していた.胸部CTにて両側肺野に2~3mm大の転移巣がみられた.甲状腺の穿刺吸引細胞診で乳頭癌と診断され→図2,甲状腺全摘術+両側頸部リンパ節郭清術が行われた.組織学的には,びまん性硬化型乳頭癌→図5で,両側の広範な頸部リンパ節転移を伴っていた.術後,肺転移に対して,131I内用療法(100mCi)を行ったが,シンチグラフィにて取り込みはみられず,甲状腺刺激ホルモン(TSH)抑制療法で経過をみることになった.
20歳代,女性.前頸部腫瘤を主訴に来院した.超音波検査にて,甲状腺全体に微細多発性高エコーがみられた→図1.両側の外側区域リンパ節は多発性に腫大し,転移と考えられた.特に,左側では数珠状に腫大していた.胸部CTにて両側肺野に2~3mm大の転移巣がみられた.甲状腺の穿刺吸引細胞診で乳頭癌と診断され→図2,甲状腺全摘術+両側頸部リンパ節郭清術が行われた.組織学的には,びまん性硬化型乳頭癌→図5で,両側の広範な頸部リンパ節転移を伴っていた.術後,肺転移に対して,131I内用療法(100mCi)を行ったが,シンチグラフィにて取り込みはみられず,甲状腺刺激ホルモン(TSH)抑制療法で経過をみることになった.
参考文献
1)Fukushima M, Ito Y, Hirokawa M, et al : Clinicopathologic characteristics and prognosis of diffuse sclerosing variant of papillary thyroid carcinoma in Japan : an 18-year experience at a single institution. World J Surg 33:958-962,2009
2)Takagi N, Hirokawa M, Nobuoka Y, et al : Diffuse sclerosing variant of papillary thyroid carcinoma : a study of fine needle aspiration cytology in 20 patients. Cytopathology. 2013. doi : 10.1111/cyt.12076. [Epub ahead of print]
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