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増刊号 超音波×病理 対比アトラス 3章 甲状腺・副甲状腺
1 びまん性硬化型乳頭癌―20歳代女性
著者: 廣川満良1 樋口観世子2 太田寿2
所属機関: 1隈病院病理診断科 2隈病院臨床検査科
ページ範囲:P.974 - P.976
文献購入ページに移動20歳代,女性.前頸部腫瘤を主訴に来院した.超音波検査にて,甲状腺全体に微細多発性高エコーがみられた→図1.両側の外側区域リンパ節は多発性に腫大し,転移と考えられた.特に,左側では数珠状に腫大していた.胸部CTにて両側肺野に2~3mm大の転移巣がみられた.甲状腺の穿刺吸引細胞診で乳頭癌と診断され→図2,甲状腺全摘術+両側頸部リンパ節郭清術が行われた.組織学的には,びまん性硬化型乳頭癌→図5で,両側の広範な頸部リンパ節転移を伴っていた.術後,肺転移に対して,131I内用療法(100mCi)を行ったが,シンチグラフィにて取り込みはみられず,甲状腺刺激ホルモン(TSH)抑制療法で経過をみることになった.
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