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増刊号 超音波×病理 対比アトラス 3章 甲状腺・副甲状腺
7 甲状腺内副甲状腺腺腫―50歳代女性
著者: 廣川満良1 樋口観世子2 太田寿2
所属機関: 1隈病院病理診断科 2隈病院臨床検査科
ページ範囲:P.993 - P.995
文献購入ページに移動50歳代,女性.アルカリホスファターゼと副甲状腺ホルモン(PTH)が高値のため,精査加療目的で来院した.血液生化学検査では,甲状腺機能に異常はなく,intact PTH:172pg/mL(15~70pg/mL),アルカリホスファターゼ:444IU/L(105~340IU/L),カルシウム:11.3mg/dL(8.2~10.2mg/dL)であった.超音波検査にて,甲状腺の背側や尾側に腫大した副甲状腺はみられず,甲状腺右葉下極内に12×3×5mm大の結節がみられた.甲状腺右葉結節の穿刺吸引細胞診にて,PTH陽性の上皮性細胞がみられ,穿刺針洗浄液のintact PTHが5,000pg/mLと高値であったことから,甲状腺内副甲状腺腺腫と診断され,甲状腺右葉部分切除が行われた.術後,血清カルシウムおよびintact PTH値は改善を示した.
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