文献詳細
増刊号 超音波×病理 対比アトラス
3章 甲状腺・副甲状腺
文献概要
症例の概要
60歳代,女性.検診の超音波検査にて,両側甲状腺腫瘤を指摘され,来院した.末梢血検査では遊離サイロキシン(FT4):0.92(0.7~1.6)ng/dL,甲状腺刺激ホルモン(TSH):1.721(0.3~5.0)μIU/mL,サイログロブリン:49.9(0~35)ng/mL,抗サイログロブリン抗体(TgAb):≦28.0(0~39.9)IU/mLであった.超音波検査では,甲状腺両葉に多発性の結節がみられた.左葉中央にみられる結節は,5×3×4mm大で,形状はやや不整,境界は不明瞭粗雑,内部は低エコー・均質で,微小癌が疑われた.穿刺吸引細胞診にて乳頭癌と診断され,微小癌のため経過観察が推奨されるも,本人の希望で左葉峡部切除術および中央区域リンパ節郭清が行われた.
60歳代,女性.検診の超音波検査にて,両側甲状腺腫瘤を指摘され,来院した.末梢血検査では遊離サイロキシン(FT4):0.92(0.7~1.6)ng/dL,甲状腺刺激ホルモン(TSH):1.721(0.3~5.0)μIU/mL,サイログロブリン:49.9(0~35)ng/mL,抗サイログロブリン抗体(TgAb):≦28.0(0~39.9)IU/mLであった.超音波検査では,甲状腺両葉に多発性の結節がみられた.左葉中央にみられる結節は,5×3×4mm大で,形状はやや不整,境界は不明瞭粗雑,内部は低エコー・均質で,微小癌が疑われた.穿刺吸引細胞診にて乳頭癌と診断され,微小癌のため経過観察が推奨されるも,本人の希望で左葉峡部切除術および中央区域リンパ節郭清が行われた.
参考文献
1)Ito Y, Miyauchi A, Inoue H, et al : An observational trial for papillary thyroid microcarcinoma in Japanese patients. World J Surg 34:28-35,2010
掲載誌情報