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文献詳細

雑誌文献

検査と技術42巻10号

2014年09月発行

文献概要

増刊号 超音波×病理 対比アトラス 6章 肝胆膵脾

10 胆囊の早期癌―70歳代男性

著者: 渡辺光人1 手島伸一12

所属機関: 1同愛記念病院研究検査科 2湘南鎌倉総合病院病理診断部

ページ範囲:P.1111 - P.1113

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症例の概要

 70歳代,男性.10年前から胆囊のポリープを指摘され経過観察していた.無症状であったが,最近増大してきたため腹腔鏡下胆囊摘出術を行った.超音波では胆囊底部の内腔に,20mmの内部エコー不均一で辺縁不整な腫瘤像を認める.腫瘤は体位変換で可動性がみられず,音響陰影も伴っていない.胆石は認めないが,体部の屈曲部に壁の肥厚がみられた.

 病理学的には13×55mmの胆囊で,底部に30×20mm,高さ15mmの隆起性,ポリープ状(Ⅰ型)の癌をみる.顕微鏡的には,高分化な乳頭状腺癌である.癌は粘膜内に限局し,筋層浸潤は認めない早期癌(有茎Ⅰ型)であった.体部の狭窄部には多数のRokitansky-Ashoff洞と,周囲に平滑筋の増生からなる腺筋症がみられた.

参考文献

1)鬼島宏,渡辺英伸,上山義人:消化器の早期癌・境界病変 胆道.病理と臨床 19(臨増):98-107,2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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