検査と技術42巻10号

2014年09月発行

増刊号 超音波×病理　対比アトラス 7章　消化管

6　回盲部MALTリンパ腫―60歳代女性

著者： 畠二郎¹ 秋山隆² 森谷卓也³

所属機関： ¹川崎医科大学検査診断学 ²川崎医科大学病理学1 ³川崎医科大学病理学2

ページ範囲：P.1145 - P.1147

症例の概要

　60歳代，女性．数カ月前より時に腹痛を自覚，次第に頻回となり当院を受診．初診時の超音波検査で回盲部の悪性リンパ腫が疑われ，入院精査となった．下部消化管内視鏡では回盲部に粘膜下腫瘍様の隆起性病変がみられ，同部の生検では確定診断が得られなかったが，悪性リンパ腫の疑いで回盲部切除術が施行され，病理学組織学的検索の結果，MALTリンパ腫と診断された．

参考文献

1）Dawson IM, Cornes JS, Morson BC : Primary malignant lymphoid tumours of the intestinal tract: report of 37 cases with a study of factors influencing prognosis. Br J Surg　49：80，1961