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増刊号 超音波×病理 対比アトラス 8章 腎・泌尿器
6 膀胱癌(低異型度尿路上皮癌)―90歳代男性
著者: 寺畑信太郎1 田島尚美2
所属機関: 1市立砺波総合病院病理診断科 2市立砺波総合病院臨床検査科
ページ範囲:P.1167 - P.1169
文献購入ページに移動90歳代,男性.高血圧症,脳梗塞の既往あり.肉眼的血尿を認め,他院より,当院泌尿器科を紹介され受診した.膀胱前壁の腫瘍が疑われ,経尿道的切除が行われた.病理検査の結果は非浸潤性,乳頭状,低異型度の尿路上皮癌であった.3年後に転倒による大腿骨頸部骨折で当院整形外科入院となり,入院時の尿細胞診で異型細胞が指摘され,腹部超音波検査を施行したところ,膀胱後壁に径3cm弱の腫瘍が認められた→図1,2.膀胱鏡でも超音波で指摘された乳頭状の腫瘤が認められ→図3,表在性の腫瘍と考えられたため,経尿道的腫瘍切除(TUR-BT)が行われた.組織学的には初発腫瘍と同様,低異型度非浸潤性の乳頭状尿路上皮癌の像で,再発と考えられた→図4,5.
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