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文献詳細

雑誌文献

検査と技術42巻11号

2014年10月発行

トピックス

遠隔モニタリング機能付きペースメーカー

著者: 小川大輔1

所属機関: 1JAとりで総合医療センター臨床工学部

ページ範囲:P.1185 - P.1187

文献概要

はじめに

 ペースメーカー管理は,かつては患者が4カ月に1回(心臓ペースメーカー指導管理料算定回数)ペースメーカー外来を受診し,専用のプログラマーを介しデータを取り出して,解析する確認作業が必要であった.一方,遠隔モニタリング機能付きペースメーカーでは,ペースメーカーに蓄積されたデータは自宅に設置した中継器を介して,メーカーのサーバーに送られ,蓄積されたデータは自動解析される.解析されたデータは,病院スタッフがWEBサイトにアクセス(患者が直接アクセスすることはできない)して確認し,異常があった場合はアラート(重要度別)で知らせるシステムである.このような遠隔モニタリング機能をもったペースメーカーが主流になりつつある.従来のペースメーカー管理では,次の外来受診時までは異常発生を発見する手段もなく,不快感を訴えて救急外来などに受診して初めて異常がわかる事例もある.

 超高齢化社会を迎え,患者が外来を受診できない事態も多々発生している.遠隔モニタリング機能付きペースメーカーの登場によって,定期的にチェックしている項目を来院せずに確認することができるようになったことは,ペースメーカー植え込み患者に安心感を与え,QOL(quality of life)の向上にもつながると期待できる.

参考文献

1)伊藤浩(監修),西井伸洋(編):遠隔モニタリング実践マニュアル─植込み型デバイス活用術,第1版.文光堂,2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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