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文献詳細

雑誌文献

検査と技術42巻12号

2014年11月発行

文献概要

トピックス

人間ドック健診における検査基準範囲

著者: 山門實12 渡辺清明23

所属機関: 1三井記念病院総合健診センター 2日本人間ドック学会学術委員会 3東京臨床検査医学センター

ページ範囲:P.1272 - P.1275

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はじめに

 人間ドック健診(人間ドック施設,システムで行う健康診断)では,生活習慣病の発症予防,すなわち,肥満,高血圧,脂質異常,糖・尿酸代謝異常などの生活習慣病予備軍の抽出と,そのリスク管理による生活習慣病の発症予防を行う.したがって,人間ドック健診においての臨床検査は極めて重要な役割を果たすこととなる.生活習慣病予備軍の抽出にはそれぞれ関連する検査に対する物差し,基準範囲が不可欠となる.日本人間ドック学会(以下,本法人)では,これまでに人間ドック健診受診者に対して質の高い全国均一的な検査成績の判定,事後指導を行うために,「人間ドック成績判定及び事後指導に関するガイドライン」を作成してきたが1),いまだ施設ごとに異なる基準範囲が用いられているのが現状である.

 本法人では現在,人間ドック健診の有用性を検討することを目的に,健康保険組合連合会(以下,健保連)との共同研究「人間ドック健診の追跡調査・分析に基づく標準的検査基準値及び有用性に関する調査研究委員会」を実施する委員会を設立し,検討を開始しているが,その検討課題の1つが基準範囲の設定であり,その原案について概説する.

参考文献

1)人間ドック健診検査成績の判定及び事後指導に関するガイドライン作成委員会:人間ドック健診検査成績の判定及び事後指導に関するガイドライン.後藤由夫,奈良昌治(監修),山門實,阿部眞秀(編):健診判定基準ガイドライン[改訂新版],特定健診・特定保健指導対応.文光堂,pp31-44,2008
2)山門實,渡辺清明:予防医学におけるエビデンスの新しい展開─人間ドック健診受診者における標準的検査基準範囲.日臨検自動化会誌 39:194-197,2014
3)市原清志:日本における主要な臨床検査値の基準範囲の共用化.Schneller 87:3-11,2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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