文献詳細
病気のはなし
文献概要
Point
●キャッスルマン病(CD)は発熱などの炎症症状を伴うリンパ増殖性疾患であり,リンパ節病変が局在性キャッスルマン病(LCD)のものと多発性/多中心性キャッスルマン病(MCD)に発生する症例がある.
●病理組織像は,LCDでは硝子血管(HV)型が,MCDでは形質細胞(PC)型やそれらの混合型が多い.
●LCDは病変を取り除くことで予後は良好であるが,MCDは進行性疾患であり,その予後は決してよいものではない.MCDではIL-6がその病態形成に関与していることが明らかにされ,現在は抗IL-6レセプター抗体の治療適応となっている.
●キャッスルマン病(CD)は発熱などの炎症症状を伴うリンパ増殖性疾患であり,リンパ節病変が局在性キャッスルマン病(LCD)のものと多発性/多中心性キャッスルマン病(MCD)に発生する症例がある.
●病理組織像は,LCDでは硝子血管(HV)型が,MCDでは形質細胞(PC)型やそれらの混合型が多い.
●LCDは病変を取り除くことで予後は良好であるが,MCDは進行性疾患であり,その予後は決してよいものではない.MCDではIL-6がその病態形成に関与していることが明らかにされ,現在は抗IL-6レセプター抗体の治療適応となっている.
参考文献
1)Ioachim HL, Medeiros LJ : Ioachim’s lymph node pathology, 4th ed. Lippincott, Williams & Wilkins, Philadelphia, 2009
2)O’Malley DP, George TI, Orazi A, et al : Atlas of nontumor pathology, first series, fascicle 7, Benign and Reactive Conditions of Lymph Node and Spleen. American Registry of Pathology & Armed Forces Institute of Pathology, Washington DC, 2009
3)小島勝:非腫瘍性リンパ増殖性疾患.診断病理 30:173-184,2013
4)Hamano H, Kawa S, Horiuchi A, et al : High serum IgG4 concentrations in patients with sclerosing pancreatitis. N Engl J Med 344:732-738,2001
5)佐藤康晴,吉野正:IgG4関連疾患の病理診断.医のあゆみ 236:214-218,2011
6)高井和江,新國公司,渋谷宏行,他:発熱,胸腹水,肝脾腫を伴い,骨髄に軽度の線維化を認める血小板減少症.臨床血液 51:320-325,2010
7)森茂郎,毛利昇,内田俊和,他:著しい多クローン性高免疫グロブリン血症と全身リンパ節の高度の形質細胞増生を呈する症候群─形質細胞型Castlemanリンパ腫との異同.日網内系会誌 20(補):85-94,1980
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