文献詳細
文献概要
トピックス
運動とメタボリックシンドローム,悪性腫瘍の予防
著者: 勝川史憲1
所属機関: 1慶應義塾大学スポーツ医学研究センター
ページ範囲:P.1360 - P.1362
文献購入ページに移動メタボリックシンドローム・悪性腫瘍予防と運動・身体活動
身体活動は,骨格筋の収縮によってエネルギーを消費する種々の身体動作と定義される.これは,運動(体力向上を目的に意図的に行うもの),生活活動(仕事,通勤,家事など),自発的活動(姿勢の保持,筋トーヌスの維持など)の3つに分けられ,前2者がコントロールできる部分である.
多くの疫学研究や介入研究で,運動・生活活動がメタボリックシンドローム(metabolic syndrome:MetS)をはじめとする代謝疾患の1次予防,重症化予防に有用なことが示されている.運動・身体活動のMetS予防効果を規定する最も重要な因子はエネルギー消費量である1).また,エネルギー消費量とは別に,運動強度やこれを反映する心肺持久力,筋力もMetSの有病率,新規罹患率の低下に寄与する.
身体活動は,骨格筋の収縮によってエネルギーを消費する種々の身体動作と定義される.これは,運動(体力向上を目的に意図的に行うもの),生活活動(仕事,通勤,家事など),自発的活動(姿勢の保持,筋トーヌスの維持など)の3つに分けられ,前2者がコントロールできる部分である.
多くの疫学研究や介入研究で,運動・生活活動がメタボリックシンドローム(metabolic syndrome:MetS)をはじめとする代謝疾患の1次予防,重症化予防に有用なことが示されている.運動・身体活動のMetS予防効果を規定する最も重要な因子はエネルギー消費量である1).また,エネルギー消費量とは別に,運動強度やこれを反映する心肺持久力,筋力もMetSの有病率,新規罹患率の低下に寄与する.
参考文献
1)勝川史憲:肥満症の運動療法.診断と治療 100:1863-1868,2012
2)Kushi LH, Doyle C, McCullough M, et al : American Cancer Society 2010 Nutrition and Physical Activity Guidelines Advisory Committee. American Cancer Society Guidelines on nutrition and physical activity for cancer prevention : reducing the risk of cancer with healthy food choices and physical activity. CA Cancer J Clin 62:30-67,2012
3)田中茂穂:エネルギー消費量とその測定方法.静脈経腸栄養 24:1013-1019,2009
4)原田亜紀子,川久保清,李延秀,他:24時間活動記録,加速度計による1日消費エネルギー量の妥当性:Flex HR法を用いた検討.体力科学 50:229-236,2001
5)Clarke J, Janssen I:Is the frequency of weekly moderate-to-vigorous physical activity associated with the metabolic syndrome in Canadian adults? Appl Physiol Nutr Metab 38:773-778,2013
掲載誌情報