文献詳細
文献概要
基礎から学ぼう一般検査・3
尿沈渣検査(血球)
著者: 佐伯仁志1
所属機関: 1国立病院機構東近江総合医療センター研究検査科
ページ範囲:P.232 - P.238
文献購入ページに移動はじめに
尿中に血球成分を認めるということは,腎泌尿器系に出血や炎症などの何らかの異常が存在することを示唆し,これらを検出することは臨床的意義が高い.尿中の赤血球は単なる出血所見ではなく,詳細に赤血球形態を観察することで出血部位を推定することが可能である.白血球も,好中球や好酸球などを詳細に観察することで有用な情報を提供することが可能である.
本稿では,日常の鏡検法,出現の意義および紛らわしい成分との鑑別法などについて述べる.
尿中に血球成分を認めるということは,腎泌尿器系に出血や炎症などの何らかの異常が存在することを示唆し,これらを検出することは臨床的意義が高い.尿中の赤血球は単なる出血所見ではなく,詳細に赤血球形態を観察することで出血部位を推定することが可能である.白血球も,好中球や好酸球などを詳細に観察することで有用な情報を提供することが可能である.
本稿では,日常の鏡検法,出現の意義および紛らわしい成分との鑑別法などについて述べる.
参考文献
1)日本臨床衛生検査技師会尿沈渣検査法編集委員会(編):尿沈渣検査法2010.日本臨床衛生検査技師会,2010
2)Birch DF, Fairley KF : Haematuria : glomerular or non-glomerular? Lancet 2:845-846,1979
3)北本康則:注目される新しい検査 2.糸球体障害マーカー 1)尿中変形赤血球(G1).Med Technol 37:559-563,2009
4)青木幸次:尿中変形赤血球の知見.医と薬学 55:249-256,2006
5)佐伯仁志,宇野良美,中丁栄美子,他:時間外における尿検査への要望―医師へのアンケート調査結果より.医学検査 57:1000-1005,2008
掲載誌情報