文献詳細
文献概要
Laboratory Practice 〈微生物〉
PK-PDブレイクポイント―有効な抗菌薬投与法を選択するための指標
著者: 猪川和朗1
所属機関: 1広島大学大学院医歯薬保健学研究科臨床薬物治療学
ページ範囲:P.256 - P.260
文献購入ページに移動抗菌薬の薬物動態(pharmacokinetics,PK)とは,投与法と薬物濃度との関係性を示し,代表的なPKパラメータ例は最高薬物濃度(maximum drug concentration,Cmax)である.一方,抗菌薬の薬力学(pharmacodynamics,PD)とは,薬物濃度と抗菌作用との関係性を示し,代表的なPDパラメータ例は最小発育阻止濃度(minimum inhibitory concentration,MIC)である.
PKとPDの両者を組み合わせた,すなわち抗菌薬投与法と抗菌作用との関係性を示すPK-PDパラメータには,①抗菌薬CmaxのMICに対する比(Cmax/MIC),②抗菌薬濃度がMICを超えている時間の割合(time above MIC:T>MIC),③抗菌薬濃度-時間曲線下面積(area under the curve,AUC)のMICに対する比(AUC/MIC)の,3つがある.
参考文献
掲載誌情報