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甲状腺乳頭癌のリンパ節転移
著者: 廣川満良1 樋口観世子2 鳥本多恵子2
所属機関: 1隈病院病理診断科 2隈病院臨床検査科
ページ範囲:P.329 - P.329
文献購入ページに移動40歳代,女性.5年半前,甲状腺乳頭癌にて甲状腺全摘・頸部リンパ節郭清を受けた既往がある.超音波検査にて,右鎖骨上窩のⅥリンパ節が23×13×21mm大に腫大していた.リンパ節の形状は整で,内部には無エコー領域が多発性に存在し,ドプラにて血流シグナルがみられないことから,多発性嚢胞と考えられた.嚢胞間の充実部には血流シグナルがわずかに観察された.細胞診では,褐色調の液状検体が採取され,甲状腺乳頭癌の転移と診断された.穿刺針洗浄液のサイログロブリン値は1,000ng/mL以上であった.一方,血清サイログロブリン値は3.6ng/mLであった.
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