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文献詳細

雑誌文献

検査と技術42巻4号

2014年04月発行

文献概要

臨床医からの質問に答える

免疫化学的HIT抗体検査の意義を教えてください

著者: 小宮山豊1 吉賀正亨1

所属機関: 1関西医科大学臨床検査医学講座

ページ範囲:P.354 - P.358

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背景

 ヘパリン起因性血小板減少症(heparin-induced thrombocytopenia,HIT)は,臨床医が抗凝固の目的で処方したヘパリンが原因で,逆の血栓傾向(向凝固)が起こって血小板数減少や血栓症が顕在化する疾患である.放置すれば重症化する医原病であり,訴訟の原因ともなる.

 免疫化学的HIT抗体検査を実施する施設は少ないが,2012年秋に保険適用となり,外注検査として利用が増えたので,検査部の技師にも,その概略を知っておいていただきたい.

参考文献

1)小宮山豊:HIT抗体.朝倉英策(編著);臨床に直結する血栓止血学.中外医学社,pp84-86,2013
2)宮田茂樹:ヘパリン起因性血小板減少症.臨血 53:1709-1719,2012
3)Rice L : A clinician’s perspective on heparin-induced thrombocytopenia: paradoxes, myths, and continuing challenges. Warkentin TE, Greinacher A (ed) : Heparin-induced thrombocytopenia. 5th ed. CRC Press, Boca Raton London New York,pp608-617,2013
1)小宮山豊:止血系検査を用いたコンサルテーションの実際─ルーチン検査に院内実施のADAMTS13,HIT抗体などを加え.日血栓止血会誌 23:506-511,2012
2)小宮山豊:ヘパリン起因性血小板減少症の検査と臨床─HIT抗体検査の情報提供は臨床に役立つ.日検血会誌 13:390-396,2012
3)松尾武文:ヘパリン起因性血小板減少症における血小板第4因子(PF4)/ポリアニオンを用いた抗PF4/ヘパリン複合体抗体測定の臨床的意義.日血栓止血会誌 24:380-386,2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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