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文献概要
疾患と検査値の推移
先天性風疹症候群の予防と風疹抗体価の推移
著者: 岡本貴世子1 森嘉生1
所属機関: 1国立感染症研究所ウイルス第三部
ページ範囲:P.464 - P.469
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●風疹ウイルスが妊娠初期の母体に感染し,さらに胎児に感染すると,出生児に先天性風疹症候群(CRS)と呼ばれる先天性疾患を引き起こすことがある.
●風疹は比較的症状が軽いが,ウイルスの感染力は比較的強いため,知らず知らずのうちに感染を広げる可能性のある感染症である.
●風疹はワクチンで予防できる感染症である.妊娠可能年齢の女性はもちろん,社会全体でのワクチン接種の徹底によってCRSを予防することができる.
●風疹ウイルスが妊娠初期の母体に感染し,さらに胎児に感染すると,出生児に先天性風疹症候群(CRS)と呼ばれる先天性疾患を引き起こすことがある.
●風疹は比較的症状が軽いが,ウイルスの感染力は比較的強いため,知らず知らずのうちに感染を広げる可能性のある感染症である.
●風疹はワクチンで予防できる感染症である.妊娠可能年齢の女性はもちろん,社会全体でのワクチン接種の徹底によってCRSを予防することができる.
参考文献
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掲載誌情報