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文献詳細

雑誌文献

検査と技術42巻5号

2014年05月発行

文献概要

Q&A 読者質問箱

CK活性値とCK-MB活性値が逆転する現象はなぜ起こるのですか? 具体的な機序と原因の検索法について教えてください.

著者: 星野忠1

所属機関: 1日本大学医学部病態病理学系臨床検査医学分野

ページ範囲:P.490 - P.493

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Q CK活性値とCK-MB活性値が逆転する現象はなぜ起こるのですか? 具体的な機序と原因の検索法について教えてください.

A クレアチンキナーゼ(creatine kinase, CK)はクレアチンとクレアチンリン酸のリン酸転移に関与する酵素で,エネルギー代謝において重要な役割を担っています.CKはB(brain)サブユニットとM(muscle)サブユニットの2量体で構成されており,CK-BB,CK-MB,CK-MMの3つのアイソザイムが細胞質に存在します.その他に,ミトコンドリアにはミトコンドリアCK(mitochondrial creatine kinase, MtCK)が存在し,サルコメリックMtCK(sarcomeric mitochondrial creatine kinase, sMtCK)とユビキタスMtCK(ubiquitos mitochondrial creatine kinase, uMtCK)の2つのアイソフォームがあります.

参考文献

1)Hoshino T, Sakai Y, Yamashita K, et al : Clinical evaluation of a new creatine kinase MB activity reagent abrogating the effect of mitochondrial creatine kinase. Clin Lab 59:307-316,2013
2)村上麻里子,児玉真由美,吉田梨沙,他:抗ヒトMtCK活性阻害抗体を添加した新規CK-MB活性測定試薬における急性心筋梗塞のカットオフ値の設定.臨病理 59:649-655,2011
3)星野忠,武居宣尚,竹島秀美,他:45℃熱処理後のCK-MB活性残存比を用いたCKアイソザイムの推定に関する検討.日臨検自動会誌 39:221-226,2014
1)星野忠:抗ミトコンドリアCK活性阻害抗体を用いた新規CK-MB活性測定試薬の基本性能と臨床的有用性.Sysmex Journal 36:3-17,2013 

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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