icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術42巻6号

2014年06月発行

文献概要

オピニオン

生活習慣病改善指導士の現状と展望

著者: 中村正1

所属機関: 1医療法人川崎病院

ページ範囲:P.572 - P.573

文献購入ページに移動
生活習慣病改善指導士とは?

 心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患は,働き盛りの人々を突然襲います.死亡率も高く,死を免れたとしても大きな障害を残します.わが国において,心筋梗塞や脳卒中は全死因の30%を占めており,大きな健康問題となっています.心血管疾患の重大な危険因子として,高LDL(low-density lipoprotein)コレステロール血症対策に次ぐターゲットとなっているのが,一個体に内臓脂肪蓄積を基盤とし,高血糖,脂質異常,高血圧を複数合併する,いわゆるメタボリックシンドロームです.

 わが国でも2005年に診断基準が設定されました.さらに,急速に進む高齢化と医療費増大への対策として,厚生労働省は2008年に“メタボリックシンドローム”の概念を導入し,心血管疾患予防に重点を置いた特定健診・保健指導を開始しました.2012年に,日本肥満学会では,このメタボリックシンドロームを代表とする生活習慣病の改善にあたって,よりよい指導を行うため,また,有能な専門的知識および技術を有する職種の資質向上を図り,国民の健康増進に貢献することを目的に“生活習慣病改善指導士”制度を開始しました.

参考文献

1)日本肥満学会(編):生活習慣病改善指導士ハンドブック.日本肥満学会,2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?