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雑誌文献

検査と技術42巻7号

2014年07月発行

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トピックス

13価肺炎球菌ワクチン

著者: 中野貴司1

所属機関: 1川崎医科大学附属川崎病院小児科

ページ範囲:P.644 - P.647

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小児と肺炎球菌感染症

 肺炎球菌Streptococcus pneumoniaeは,気道粘膜の常在菌でもあり,特に小児では保菌率が高い.保育園に入園した乳児の調査では,集団生活を始めて数カ月もすると,ほとんどの児が肺炎球菌を気道に保菌するようになる1)

 肺炎球菌は,中耳炎や副鼻腔炎など気道粘膜感染症の主要な起因菌であるが,何らかのきっかけで体内深部にまで侵入し,重篤な疾患を発症する.これらは,侵襲性肺炎球菌感染症(invasive pneumococcal disease:IPD)と総称される.IPDとは,脳脊髄液や血液など,元来は無菌である部位から肺炎球菌が分離される重症感染症であり,肺炎球菌による髄膜炎,菌血症,血液培養陽性の肺炎などが含まれる.

参考文献

1)武内一,山上佳代子,嶋田聡:保育園入園1年間での上咽頭培養の変化─Hib抗体測定結果にも言及して.小児感染免疫 19:399-403,2007
2)中野貴司:7価肺炎球菌コンジュゲート(結合型)ワクチン.医薬ジャーナル 47:761-767,2011
3)菅秀,庵原俊昭,浅田和豊,他:7価肺炎球菌結合型ワクチン(PCV7)導入が侵襲性細菌感染症に及ぼす効果:2012.IASR 34:62-63,2013
4)常彬,大西真,庵原俊昭:小児侵襲性感染症由来肺炎球菌の細菌学的解析から見た肺炎球菌結合型ワクチンPCV7の効果.IASR 34:64-66,2013
5)厚生労働省:第2回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会(2013年7月22日開催)配付資料.(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r985200000371fc.html)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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