文献詳細
文献概要
技術講座 生理
乳房における造影超音波の果たす役割
著者: 位藤俊一1
所属機関: 1地方独立行政法人りんくう総合医療センター
ページ範囲:P.670 - P.675
文献購入ページに移動Point
●造影超音波はCT,MRIなどの造影剤に過敏な被験者や腎機能障害を合併した患者にも安全に行うことが可能であり,時間分解能,空間分解能に優れる簡便な検査法である.
●良悪性の鑑別に有用であり,針生検や穿刺吸引組織生検などインターベンション手技の必要性の有無を評価できるため,不必要なインターベンションが回避可能である.
●乳房領域の撮像後に肝臓を撮像することにより,精度の高い肝転移診断も可能である.
●造影超音波はCT,MRIなどの造影剤に過敏な被験者や腎機能障害を合併した患者にも安全に行うことが可能であり,時間分解能,空間分解能に優れる簡便な検査法である.
●良悪性の鑑別に有用であり,針生検や穿刺吸引組織生検などインターベンション手技の必要性の有無を評価できるため,不必要なインターベンションが回避可能である.
●乳房領域の撮像後に肝臓を撮像することにより,精度の高い肝転移診断も可能である.
参考文献
1)Matsuda Y, Yabuuchi I : Hepatic tumors : US contrast enhancement with CO2 microbubbles. Radiology 161:701-705,1986
2)薮内以和夫,松田康雄,位藤俊一:普及機を用いた肝腫瘍の造影超音波検査.超音波医 32:313-321,2005
3)位藤俊一:リンパ節(経静脈造影超音波に関して)乳癌領域リンパ節における造影超音波.臨画像 24:569-574,2008
4)位藤俊一,松田康雄,森口聡,他:体表臓器におけるレボビスト造影エコー法.Innervision 17:138-141,2002
5)Miyamoto Y, Ito T, Takada E, et al : PhaseⅡclinical study of DD-723 (perflubutane) : dose-response study in patients with breast tumors. J Med Ultrsonics 39:79-86,2012
6)Miyamoto Y, Ito T, Takada E, et al : Efficacy of sonazoid (perflubutane) for contrast-enhanced ultrasound in the differentiation of focal breast lesions : phase 3 multicenter clinical trial. AJR Am J Roentgenol 202:W400-W407,2014
7)小西豊,橋本隆,奥野敏隆,他:超音波検査法による乳癌の胸骨旁リンパ節転移の術前診断.日外会誌 93:1330-1336,1992
8)金澤真作,尾本きよか,中村卓,他:ソナゾイドを用いた乳房造影超音波検査の現状に関するアンケート調査.乳腺甲状腺超音波医 2:8-13,2013
9)Omoto K, Matsunaga H, Take N, et al : Sentinel node detection method using contrast-enhanced ultrasonography with sonazoid in breast cancer : preliminary clinical study. Ultrasound Med Biol 35:1249-1256,2009
掲載誌情報