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文献詳細

雑誌文献

検査と技術42巻7号

2014年07月発行

文献概要

Laboratory Practice 〈病理〉

関節液細胞診

著者: 米田操1 金山和樹2 白石泰三2

所属機関: 1鈴鹿医療科学大学保健衛生学部 2三重大学大学院医学研究科腫瘍病理学

ページ範囲:P.717 - P.722

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はじめに

 正常関節液は無色・淡黄色で,粘性に富んだ液体である.ごく少量が関節内に存在し,潤滑油の役割を果たしている.通常は採取できないため,細胞診検査の対象にはならない.一方,病的関節液は,関節リウマチ,変形性膝関節症,痛風,偽痛風,感染性関節炎などのリウマチ性疾患によるもので,正常より多い関節液が貯留することから,細胞診検体として検査対象となる.関節液細胞診の目的の多くはリウマチ性疾患の細胞診断であり,悪性細胞を検索することはほとんどない.

 本稿では,病的関節液であるリウマチ性疾患の関節液細胞診について疾患に特徴的な細胞所見を解説する.

参考文献

1)McCarthy GM : Crystal-related arthropathies in. Klippel JH, Dieppe PA (eds) : Rheumatology, 2nd ed. London, p8, 1998
2)岩本久司,江村巌,薄田浩幸,他:関節液細胞診を用いた関節リウマチおよび関連疾患診断の試み.日臨細胞会誌 52:287-294,2013
3)米田操,金山和樹:関節液穿刺を繰り返した関節リウマチの1例:細胞の経時的変化の検討.医学検査 60:917-921,2011
4)米田操,高橋勝美:血清反応陰性脊椎関節症の関節液細胞診断について.医学検査 51:690-694,2002
5)米田操:液状検体の取り扱い方と基本検査法.Med Technol 29:1337-1343,2001
6)米田操,白石泰三,東眞美:外傷性関節炎の関節液診断に関する研究.大阪教大紀Ⅲ 自然化・応用化 57:23-29,2008
7)白石泰三,金山和樹,米田操:病理医(細胞診専門医)の立ち会うEUS-FNA.臨病理 61:835-837,2013
1)米田操,白石泰三:一般検査 関接液.検と技 37:1047-1053,2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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