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文献詳細

雑誌文献

検査と技術42巻8号

2014年08月発行

文献概要

病気のはなし

熱中症

著者: 森野一真1

所属機関: 1山形県立救命救急センター

ページ範囲:P.740 - P.743

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Point

●熱中症は予防や予測が可能である.湿球黒球温度(WBGT)値と発症との相関を認め,WBGT31℃以上(外気温35℃以上)で発症の危険性が高い.

●若年者は労作性の熱中症が,高齢者は日常生活での発症が多い.地球温暖化や高齢者の増加などによって熱中症の増加が予想される.

●発症には発汗を含む体温調節反応,ストレス(熱)に対する生体反応,熱蛋白産生をはじめとする細胞における反応などが関与する.

参考文献

1)日本体育協会:スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック.pp27-31,2006
2)環境省環境保健部環境安全課:熱中症 環境保健マニュアル.環境省,2009
3)三宅康史,有賀徹,井上健一郎,他:熱中症の実態調査─Heatstroke STUDY 2006最終報告.日救急医会誌 19:309-321,2008
4)織田順,行岡哲男,木戸博,他:熱中症の新しいリスクファクターとしての熱不安定性フェノタイプ症.日救急医会誌 22:350-351,2011
5)安岡正蔵,赤居正美,有賀徹,他:熱中症(暑熱障害)Ⅰ-Ⅲ度分類の提案 熱中症新分類の臨床的意義.救急医 23:1119-1123,1999
6)三宅康史,有賀徹,井上健一郎,他:熱中症の実態調査─Heatstroke STUDY 2010最終報告.日救急医会誌 23:211-230,2012
7)Bouchama A, Knochel JP : Heat stroke. N Engl J Med 346:1978-1988,2002
8)Hausfater P, Hurtado M, Pease S, et al : Is procalcitonin a marker of critical illness in heatstroke? Intensive Care Med 34:1377-1383,2008
9)Tong HS, Liu YS, Wen Q, et al : Serum procalcitonin predicting mortality in exertional heatstroke. Emerg Med J 29:113-117,2012
10)Gu ZT, Wang H, Li L, et al : Heat stress induces apoptosis through transcription-independent p53-mediated mitochondrial pathways in human umbilical vein endothelial cell. Sci Rep 4:4469,2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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