icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術42巻9号

2014年09月発行

文献概要

病気のはなし

水痘・帯状疱疹ウイルス感染症

著者: 木村吉延1

所属機関: 1介護老人保健施設あじさい

ページ範囲:P.830 - P.834

文献購入ページに移動
Point

●水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)は,初感染ではウイルス血症を経て全身の皮膚細胞で増殖し,水痘を発症する.

●水痘が治癒してもVZVは皮膚の知覚神経を介して脊髄後根神経節へ到達し,その神経節細胞に潜伏感染して,終生にわたって持続感染する.

●潜伏感染しているVZVが再活性化されると,ウイルスはその神経支配領域の皮膚組織へ回帰感染し,片側性(正中線を越えない)の帯状疱疹という別の病型として再燃する.

●治療には抗ヘルペスウイルス薬のアシクロビルが有効である.VZV弱毒生ワクチン接種で発症予防できる.

参考文献

1)Toyama N, Shiraki K : Epidemiology of herpes zoster and its relationship to varicella in Japan : A 10-year survey of 48,388 herpes zoster cases in Miyazaki prefecture. J Med Virol 81:2053-2058,2009
1)国立感染症研究所感染症疫学センター:水痘・帯状疱疹とそのワクチン.IASR 34:287-303,2013
2)神谷斎,浅野喜造,白木公康,他:帯状疱疹とその予防に関する考察.感染症誌 84:694-701,2010
3)浅野喜造(編):水痘・帯状疱疹のすべて.メジカルビュー社,2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?