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文献詳細

雑誌文献

検査と技術42巻9号

2014年09月発行

文献概要

ワンポイントアドバイス 輸血検査での付加価値報告書の有用性・3

Rho(D)血液型検査でvariantを検出した場合の臨床への報告

著者: 三島由祐子1 曽根伸治1 池田敏之1 大河内直子1

所属機関: 1東京大学医学部附属病院輸血部

ページ範囲:P.886 - P.888

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はじめに

 Rho(D)血液型は,輸血を実施する際に重要な血液型の一つである.D抗原は,陽性・陰性のみならず,D抗原量が少ないあるいは抗原性が弱いweak DやDel,さらに抗原の一部が欠落しているpartial Dといったvariantが知られている.RHD遺伝子がD抗原の発現を規定しており,多くのRhD陰性症例はRHD遺伝子の全領域が欠落している.しかし,RhD陰性症例のなかには,RHD遺伝子を保有しながらも,塩基配列の置換や欠損によって蛋白が不活性化されていたり,部分的に欠損していたり,また完全な形で遺伝子を保有していてもD抗原を発現しない症例が存在する1)

 本稿では,Rho(D)血液型検査の精査が必要であった症例について,臨床側にとって有用な報告書にするためにどのような解説を加えるべきかという観点から当院の例を紹介する.

参考文献

1)遠山博,柴田洋一,前田平生,他(編著):輸血学,第3版.中外医学社,2004
2)認定輸血検査技師制度協議会(編):スタンダード輸血検査テキスト,第2版.医歯薬出版,2007
3)吉居真由,山口恭子,池松陽子,他:血小板製剤輸血後に不規則抗体が検出された2症例.日輸血細胞治療会誌 57:465-469,2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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