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文献詳細

雑誌文献

検査と技術43巻1号

2015年01月発行

文献概要

技術講座 生理

甲状腺結節(腫瘤)の鑑別のポイント

著者: 宇治橋善勝1

所属機関: 1北里大学病院臨床検査部

ページ範囲:P.18 - P.23

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Point

●日常診療上,超音波検査で高頻度にみられる甲状腺結節性病変は,コロイド囊胞,腺腫様結節,腺腫様甲状腺腫などであり,悪性腫瘍の85〜90%以上が乳頭癌である.

●甲状腺結節病変の超音波診断は「甲状腺結節(腫瘤)超音波診断基準」を中心に読影を行い,付記事項も併せて理解する必要がある.

●典型的な乳頭癌を疑う超音波所見は充実性の低エコー結節で,形状不整,境界不明瞭,結節内部の微細石灰化を示唆する多発微細高エコーなどの所見が認められる.

●乳頭癌は頸部リンパ節転移を起こしやすい.乳頭癌の特徴である多発微細高エコーや囊胞変性がリンパ節にも認められる場合には,乳頭癌のリンパ節転移であることが多いので注意が必要となる.

参考文献

1)日本甲状腺学会(編):甲状腺結節取扱い診療ガイドライン2013.南光堂,2013
2)日本乳腺甲状腺超音波診断会議甲状腺用語診断基準委員会(編):甲状腺超音波診断ガイドブック,改訂第2版.南光堂,2012
3)日本超音波医学会用語・診断基準委員会:甲状腺結節(腫瘤)超音波診断基準.超音波医学 38:667-670,2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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