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増刊号 血液形態アトラス Ⅰ部 造血器悪性腫瘍 7章 Hodgkinリンパ腫
1 Hodgkinリンパ腫(HL)
著者: 髙橋千春1
所属機関: 1東京大学医学部附属病院検査部
ページ範囲:P.1014 - P.1017
文献購入ページに移動 Hodgkinリンパ腫(Hodgkin lymphoma:HL)は,欧米では全悪性リンパ腫の約30%,わが国では8〜10%を占めるリンパ腫である.加齢とともに発生頻度が増加する非HLとは異なり,若年者層(20歳代)と中年層(50〜60歳)にピークを有している.HLの病因は不明な点が多いが,多くはB細胞リンパ腫である.近年ではEpstein-Barrウイルス(Epstein-Barr virus:EBV)感染との関連についても報告されている1〜3).
HLは,結節性リンパ球優位型HL(nodular lymphocyte-predominant HL:NLPHL)と古典的HL(classical HL:CHL)の2つに大別される.CHLはHL全体の95%を占め,4病型に分類される(→表1)1).CHLは,組織学的にHodgkin細胞やRS(Reed-Sternberg)細胞を特徴とする.
初発症状の多くは,無痛性表在リンパ節腫脹である.CHLの発生部位は頸部リンパ節が多く,病変は連続性に広がる.結節硬化型CHLでは縦隔病変を認めることが多い.血液検査では,血沈の亢進やCRP(C-reactive protein)高値などを認める.治療としては,化学療法単独または化学療法と放射線治療の併用療法が行われる.
HLは,結節性リンパ球優位型HL(nodular lymphocyte-predominant HL:NLPHL)と古典的HL(classical HL:CHL)の2つに大別される.CHLはHL全体の95%を占め,4病型に分類される(→表1)1).CHLは,組織学的にHodgkin細胞やRS(Reed-Sternberg)細胞を特徴とする.
初発症状の多くは,無痛性表在リンパ節腫脹である.CHLの発生部位は頸部リンパ節が多く,病変は連続性に広がる.結節硬化型CHLでは縦隔病変を認めることが多い.血液検査では,血沈の亢進やCRP(C-reactive protein)高値などを認める.治療としては,化学療法単独または化学療法と放射線治療の併用療法が行われる.
参考文献
7章 Hodgkinリンパ腫 参考文献リスト
1)Swerdlow SH, Campo E, Harris NL, et al (ed) : WHO Classification of Tumours of Haematopoietic and Lymphoid Tissues, 4th ed. IARC, Lyon,2008
2)直江知樹,朝長万左男,中村栄男,他(編):WHO血液腫瘍分類─WHO分類2008をうまく活用するために.医薬ジャーナル社,2010
3)日本血液学会:造血器腫瘍診療ガイドライン,2013年版.WEB版(第1.1版)(http://www.jshem.or.jp/gui-hemali/index.html:最終アクセス2015年8月7日)
4)米山彰子:Hodgkinリンパ腫.臨検 57:1642-1646,2013
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