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増刊号 血液形態アトラス Ⅱ部 造血器腫瘍以外 8章 白血球系
4 百日咳
著者: 大金亜弥1
所属機関: 1東京大学医学部附属病院検査部
ページ範囲:P.1026 - P.1027
文献購入ページに移動原因となる病原体は,グラム陰性桿菌である百日咳菌であるが,一部はパラ百日咳菌(Bordetella parapertussis)の場合がある.感染経路は,鼻咽頭や気道からの分泌物による飛沫感染および接触感染である.臨床経過は3期に分けられる.まず,通常1週間程度の潜伏期を経て,感冒症状で始まり,次第に咳の回数が増加し,程度も激しくなる.これをカタル期と呼ぶ.その後,次第に特徴的な発作性痙攣性の咳(痙咳)を繰り返すようになり,2週間程度持続する.これを痙咳期と呼ぶ.発熱はない,もしくは微熱程度である.激しい発作は次第におさまり,2〜3週間で回復する.
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