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増刊号 血液形態アトラス Ⅱ部 造血器腫瘍以外 8章 白血球系
4 百日咳
著者: 大金亜弥1
所属機関: 1東京大学医学部附属病院検査部
ページ範囲:P.1026 - P.1027
文献購入ページに移動 百日咳は,百日咳菌(Bordetella pertussis)の感染により,特有の痙攣性の咳発作(痙咳発作)を来す急性気道感染症である.世界的にみられる疾患で,いずれの年代層でも罹患しうるが,小児の感染が中心である.また,1歳以下の乳児,特に生後6カ月以下では重症化しやすく,死亡率が高い.そのため,百日咳ワクチンの接種が推奨されている.現在,わが国では百日咳ワクチンを含むジフテリア・百日咳・破傷風(diphtheria,pertussis,tetanus:DPT)三種混合ワクチン接種を,生後3カ月から受けることができる.
原因となる病原体は,グラム陰性桿菌である百日咳菌であるが,一部はパラ百日咳菌(Bordetella parapertussis)の場合がある.感染経路は,鼻咽頭や気道からの分泌物による飛沫感染および接触感染である.臨床経過は3期に分けられる.まず,通常1週間程度の潜伏期を経て,感冒症状で始まり,次第に咳の回数が増加し,程度も激しくなる.これをカタル期と呼ぶ.その後,次第に特徴的な発作性痙攣性の咳(痙咳)を繰り返すようになり,2週間程度持続する.これを痙咳期と呼ぶ.発熱はない,もしくは微熱程度である.激しい発作は次第におさまり,2〜3週間で回復する.
原因となる病原体は,グラム陰性桿菌である百日咳菌であるが,一部はパラ百日咳菌(Bordetella parapertussis)の場合がある.感染経路は,鼻咽頭や気道からの分泌物による飛沫感染および接触感染である.臨床経過は3期に分けられる.まず,通常1週間程度の潜伏期を経て,感冒症状で始まり,次第に咳の回数が増加し,程度も激しくなる.これをカタル期と呼ぶ.その後,次第に特徴的な発作性痙攣性の咳(痙咳)を繰り返すようになり,2週間程度持続する.これを痙咳期と呼ぶ.発熱はない,もしくは微熱程度である.激しい発作は次第におさまり,2〜3週間で回復する.
参考文献
8章 白血球系 参考文献リスト
1)日本集中治療医学会Sepsis Registry委員会:日本版敗血症診療ガイドライン.日集中医誌 20:124-173,2013(http://www.jsicm.org/pdf/SepsisJapan2013.pdf:最終アクセス2015年8月7日)
2)遠藤重厚,鈴木泰,高橋学:プレセプシン─新しい敗血症のマーカー.検と技 42:196-199,2014
3)大橋春彦,堀田知光:薬剤性造血器障害─臨床 病理と臨 27:728-732,2009
4)風間啓至,吉永健太郎:薬剤性血液異常.診断と治療 99:1230-1235,2011
5)日本小児血液・がん学会:小児がん診療ガイドライン 第6章 神経芽腫(http://www.jspho.jp/pdf/guideline/ccgl11_10.pdf:最終アクセス2015年8月7日)
6)森脇昭介,万代光一,岡部健一,他:骨髄穿刺・生検による骨髄転移の病理学的検討.癌の臨 49:203-209,2003
7)熊倉俊一:HPSの病態・診断・治療.血栓止血誌 19:210-215,2008
8)McKenna RW, Asplund SL, Kroft SH : Immunophenotypic analysis of hematogones (B-lymphocyte precursors) and neoplastic lymphoblasts by 4-color flow cytometry. Leuk Lymphoma 45:277-285,2004
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