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増刊号 血液形態アトラス Ⅱ部 造血器腫瘍以外 9章 赤血球系
10 マラリア
著者: 大金亜弥1
所属機関: 1東京大学医学部附属病院検査部
ページ範囲:P.1060 - P.1061
文献購入ページに移動 マラリアとは,ハマダラカが媒介する急性もしくは慢性の再燃性熱性疾患である.人類の寄生虫感染症の中で最も重要な感染症といわれ,2010年では年間65万人が死亡している.蚊を媒介してヒトに感染したマラリア原虫は,赤血球内で分裂・増殖を繰り返し,36〜72時間の周期で悪寒,戦慄を伴う40℃近い高熱,頭痛,嘔吐などの再燃性発作がみられる.三日熱マラリアが最も一般的だが,次に罹患率の高い熱帯熱マラリアは大脳マラリアの合併など重症化しやすく,死亡率が高いため,早期診断,早期治療が必須である.マラリア流行地への渡航歴があり,一定間隔で発熱発作を繰り返す場合や不明な高熱がみられる患者の場合は,マラリアを疑う必要がある.4種類のマラリアに共通した症状は発熱,脾腫,貧血である.貧血は,造血能を超えて赤血球の破壊が進むと生じる.
●マラリア原虫の種類
①熱帯熱マラリア(Plasmodium falciparum) ②三日熱マラリア(Plasmodium vivax) ③四日熱マラリア(Plasmodium malariae) ④卵形マラリア(Plasmodium ovale)
●マラリア原虫の種類
①熱帯熱マラリア(Plasmodium falciparum) ②三日熱マラリア(Plasmodium vivax) ③四日熱マラリア(Plasmodium malariae) ④卵形マラリア(Plasmodium ovale)
参考文献
9章 赤血球系 参考文献リスト
1)厚生労働科学研究費補助金難治性疾患政策研究事業特発性造血障害に関する調査研究班:再生不良性貧血診療の参照ガイド,平成26年度改訂版(http://zoketsushogaihan.com/file/guideline_H26/AA.pdf:最終アクセス2015年8月7日)
2)Swerdlow SH, Campo E, Harris NL, et al (ed) : WHO Classification of Tumours of Haematopoietic and Lymphoid Tissues, 4th ed. IARC, Lyon,2008
3)厚生労働科学研究費補助金難治性疾患克服研究事業特発性造血障害に関する調査研究班:発作性夜間ヘモグロビン尿症診療の参照ガイド,平成26年度改訂版(http://zoketsushogaihan.com/file/guideline_H26/PNH2015.pdf)
4)日本鉄バイオサイエンス学会治療指針作成委員会(編):鉄剤の適正使用による貧血治療指針,改訂第2版(http://jbis.sub.jp/pdf/tetu-ketubou.pdf:最終アクセス2015年8月7日)
5)Bolton-Maggs PH, Langer JC, Iolascon A, et al : Haematology Task Force of the British Committee for Standards in Haematology : Guidelines for the diagnosis and management of hereditary spherocytosis-2011update. Br J Haematol 156:37-49,2012
6)厚生労働科学研究費補助金難治性疾患克服研究事業特発性造血障害に関する調査研究班:自己免疫性溶血性貧血 診療の参照ガイド,平成25年度改訂版(http://zoketsushogaihan.com/file/guideline_H25/5.pdf:最終アクセス2015年8月7日)
7)Berentsen S, Ulvestad E, Langholm R, et al : Primary chronic cold agglutinin disease : a population based clinical study of 86 patients. Haematologica 91:460-466,2006
8)厚生労働科学研究費補助金難治性疾患等政策研究事業特発性造血障害に関する調査研究班:赤芽球癆診療の参照ガイド,改訂第3版(http://zoketsushogaihan.com/file/guideline_H25/2.pdf:最終アクセス2015年8月7日)
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