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文献詳細

雑誌文献

検査と技術43巻11号

2015年10月発行

文献概要

過去問deセルフチェック!

解答と解説

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所属機関:

ページ範囲:P.1161 - P.1161

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 本年度第61回国家試験から新しく国家試験出題基準(新ガイドライン)が適用となりました.そこで今回は,臨床化学分野で新しく追加になった3項目のうち骨代謝・ホルモンからの出題を取り上げてみました.

 まず,一つ目は骨代謝です.骨代謝の動態を生化学的に評価し,骨疾患の診断や治療経過の指標として用いているのが骨形成マーカーと骨吸収マーカーです.骨形成マーカー(問題1)には,1.オステオカルシン,3.骨型アルカリホスファターゼ(bone specific alkaline phosphatase:BAP),ほかにプロコラーゲン・ペプチドがあります.また骨吸収マーカーには,コラーゲン架橋物質〔2.デオキシピリジノリン(deoxypyridinoline:DPD),ピリジノリン〕,5.Ⅰ型コラーゲン架橋N末端テロペプチド(尿中)およびⅠ型コラーゲンC末端テロペプチド(血中),4.酒石酸抵抗性酸性ホスファターゼ(tartrate-resistant acid phosphatase:TRACP),ヒドロキシプロリンがあります.問題1の1.オステオカルシンは骨芽細胞で合成される骨形成マーカーであり,骨代謝の低下を反映します.一部血中に放出され,男性14歳,女性12歳でピークとなり,また日内変動が認められます.3.BAPは,小児から思春期にかけて生理的に上昇します.また,骨折の治癒期やPaget病,悪性腫瘍の骨転移,副甲状腺機能亢進症などで高値となります.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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