icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術43巻12号

2015年11月発行

文献概要

技術講座 病理

臨床検査技師として必要な病理解剖手技について

著者: 渋谷秀徳1 古賀裕2 小田義直2

所属機関: 1九州大学病院病理剖検部門 2九州大学病院病理診断科・病理部

ページ範囲:P.1198 - P.1204

文献購入ページに移動
Point

●はさみ,メスでスムーズに切るための基本は,切るところを“張る”ことです.執刀医が引っ張るのと反対方向に引っ張る=常に組織がピーンと張った状態を心掛けましょう.ただし,張りすぎると弱い組織は裂けるので,その加減が重要です.

●臓器摘出は,周囲組織をはさみ,メスで切ることにより臓器が上に持ち上がるように行いましょう.

●臓器摘出の際,はさみ,メスで周囲の組織や臓器を傷つけることがないように,解剖学にて位置を確認しておきましょう.

●病理解剖を速やかに進行させるために,器具の使用方法,特徴を検証して,安全かつ適正に使用できるようにしましょう.

●ご遺体のエンバーミングについては,縫合方法を工夫するなど,剖検前と同じ状態でお返しするという意識が重要です.

参考文献

1)Marieb EN(著),林正健二,小田切陽一,武田多一,他(訳):人体の構造と機能,第4版.医学書院,2015
2)田中健蔵:臨床病理学実技.現代産科婦人科学大系,第2巻B 臨床病理学Ⅱ(別冊).中山書店,pp3-26,1974
3)深山正久,船田信顕,黒田誠(編):病理解剖マニュアル 病理と臨床 臨時増刊号30,文光堂,2012
4)加藤治文(監修),畠山勝義,北野正剛,若林剛(編):標準外科学,第13版.基本的外科手術手技.医学書院,pp68-83,2013
5)深山正久(編):医療の中の病理解剖 今日の医療における病理解剖の意義と役割. 第100回日本病理学会総会,pp10-17,2012
6)堀田秋津:病理医を誘うiPSを使った疾患研究,疾患iPS細胞研究を加速する遺伝子改変技術の進歩.病理と臨 33:622-626,2015

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら