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文献詳細

雑誌文献

検査と技術43巻12号

2015年11月発行

文献概要

技術講座 採血 シリーズ 最新の採血方法・4

血液採取法による血液成分の変動

著者: 児玉明好1 澤部祐司1 野村文夫2

所属機関: 1千葉大学医学部附属病院検査部 2千葉大学医学部附属病院マススペクトロメトリー検査診断学・遺伝子診療部

ページ範囲:P.1206 - P.1213

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Point

●採血に不適切な血管(手関節部の橈骨茎状突起より中枢側,下肢の表在静脈など)や,血管と神経との位置関係を事前に把握しておく.

●血球計数,凝固・線溶検査は採血に起因するアーティファクトを敏感に受けやすい.特に凝固・線溶検査は治療に直結する検査であり,治療の影響を受けやすい検査でもある.

●検査に精通する臨床検査技師が検体採取業務を率先して行うことにより,検査の質の向上と,患者の利益を確保することができる.

参考文献

1)JCCLS特定非営利活動法人日本臨床検査標準協議会:標準採血法ガイドライン(GP4-A2),2011
2)濱崎直孝,高木康(編):臨床検査の正しい仕方─検体の採取から測定まで.宇宙堂八木書店,2008
3)高木康:検体の採取と結果の解釈の注意点.日内会誌 97:2892-2896,2008
4)吉田浩:Preanalyticalな要因としての採血.臨検 50:261-266,2006
5)河口勝憲,市原清志,吉田智子,他:P-234 体位変化に伴う臨床検査値の変動:主要36項目についての再評価.臨病理 50(suppl):303,2002
6)新谷和夫,伊藤怜子:耳朶血および静脈血の血液学的検討.臨病理 15:371-375,1967
7)木村禧代二:採血部位による血液学的所見の検討.臨病理 15:204-205,1967
8)杉本晋哉,立石彩,大澤進:手指採血希釈法を用いた血球数算定測定の開発.臨病理 62:235-240,2014
9)小松勝明,石原正光,嶋崎明美:血液ガス検体を用いた緊急的血球数測定の評価.医学検査 46:1082-1086,1997
10)渥美義仁,尾下康子:手のひら採血を用いた血糖自己測定.プラクティス 23:6-9,2006
11)小野吹美:Question 採血部位による血糖の変動は? 低血糖時の採血部位による血糖値の変動について教えてください.肥満と糖尿 5:795-797,2006
12)清宮正徳,野村文夫:採血手技が検査値に与える影響について.日臨検自動化会誌 37:191-195,2012
13)野村文夫,村上正巳,和田隆志,他(編):日常診療のための検査値のみかた,第1版.中外医学社,2015

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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