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アルブミン製剤の一元管理の意義
著者: 山田千亜希1 竹下明裕1
所属機関: 1浜松医科大学附属病院輸血細胞治療部
ページ範囲:P.1232 - P.1234
文献購入ページに移動Q アルブミン製剤の一元管理の意義
A 当施設ではアルブミン製剤の一元管理を2006年より開始,さらに2008年には,アルブミンが含まれる抗悪性腫瘍剤を始め,全ての特定生物由来血漿分画製剤の完全一元管理を行っています.管理を容易にするため,外来および手術部を含む全病棟の血漿分画製剤の備蓄を取りやめ,輸血部門に集約しました.輸血管理料を取得するという目的でのアルブミン製剤の一元管理の要件を満たすことは,第一目標といえるでしょう.この目標に到達することにより,病院収入は増加し,健康保険審査上の査定を受けにくくなり,輸血部門への評価は高まります.しかし,重要なのは,医療費の高騰や国内需給の問題を背景に,血液製剤全体を管理し,院内の適正使用を推進していくことです.そして結果的に,患者には,負担の少ない安全な輸血療法を提供することになります.
輸血管理料の内容を簡単に述べます.管理料Ⅰ(1名につき220点/月)は,医療機関において,新鮮凍結血漿(fresh frozen plasma:FFP)の使用量を赤血球濃厚液の使用量で除した値が0.54未満(FFPの全使用量から血漿交換療法における使用量の1/2量を引いた量で計算),かつ,アルブミン製剤の使用量を赤血球濃厚液の使用量で除した値が2未満であること1).管理料Ⅱ(1名につき110点/月)は,前者が0.27未満,後者は2未満とされています(2015年9月現在).輸血管理料を取得するには,その他満たすべき条件はありますが,上述の数値は,各医療機関においてわかりやすい目標となっています.
A 当施設ではアルブミン製剤の一元管理を2006年より開始,さらに2008年には,アルブミンが含まれる抗悪性腫瘍剤を始め,全ての特定生物由来血漿分画製剤の完全一元管理を行っています.管理を容易にするため,外来および手術部を含む全病棟の血漿分画製剤の備蓄を取りやめ,輸血部門に集約しました.輸血管理料を取得するという目的でのアルブミン製剤の一元管理の要件を満たすことは,第一目標といえるでしょう.この目標に到達することにより,病院収入は増加し,健康保険審査上の査定を受けにくくなり,輸血部門への評価は高まります.しかし,重要なのは,医療費の高騰や国内需給の問題を背景に,血液製剤全体を管理し,院内の適正使用を推進していくことです.そして結果的に,患者には,負担の少ない安全な輸血療法を提供することになります.
輸血管理料の内容を簡単に述べます.管理料Ⅰ(1名につき220点/月)は,医療機関において,新鮮凍結血漿(fresh frozen plasma:FFP)の使用量を赤血球濃厚液の使用量で除した値が0.54未満(FFPの全使用量から血漿交換療法における使用量の1/2量を引いた量で計算),かつ,アルブミン製剤の使用量を赤血球濃厚液の使用量で除した値が2未満であること1).管理料Ⅱ(1名につき110点/月)は,前者が0.27未満,後者は2未満とされています(2015年9月現在).輸血管理料を取得するには,その他満たすべき条件はありますが,上述の数値は,各医療機関においてわかりやすい目標となっています.
参考文献
1)日本輸血・細胞治療学会:輸血に関連する診療報酬(http://yuketsu.jstmct.or.jp/medical/medicine_and_medical_information/fee/)(2015年8月27日アクセス)
2)厚生労働省医薬食品局血液対策課:「輸血療法の実施に関する指針」と「血液製剤の使用指針」,2005年9月(2012年3月一部改正) (http://yuketsu.jstmct.or.jp/wp-content/themes/jstmct/images/medical/file/guidelines/tekisei-01.pdf)(2015年8月27日アクセス)
3)日本輸血・細胞治療学会:「科学的根拠にもとづいたアルブミン製剤の使用ガイドライン」,2015 (http://yuketsu.jstmct.or.jp/wp-content/themes/jstmct/images/medical/file/guidelines/1530_guidline.pdf)(2015年8月27日アクセス)
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