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文献詳細

雑誌文献

検査と技術43巻13号

2015年12月発行

文献概要

オピニオン

これからの遺伝子・染色体検査室

著者: 園山政行12

所属機関: 1株式会社ビー・エム・エル第三検査部染色体検査課 2つくば国際大学

ページ範囲:P.1326 - P.1327

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はじめに

 ヒトの染色体数が46本であることは,1956年にチョー(Tjio)とレバン(Levan)により報告された1).その後,染色体の標本作製技術や染色体研究が飛躍的に進み,ダウン(Down)症候群をはじめとした先天性疾患での染色体構成,造血器腫瘍における病型や予後との関連など,臨床的意義の高まりとともに不可欠な臨床検査として発展してきた.2004年,国際ヒトゲノムプロジェクトの業績により2),生命の基本単位となる23本の染色体(ゲノム)を構成する30億塩基対の配列が決定され,ヒトの遺伝子数は約22,000と同定されている.その解析結果を基にした遺伝子変異と疾患との関係の研究が進み,現在では臨床検査分野にとどまらず,一般社会においても簡単に遺伝子検査を受けられるようになるなど,遺伝子に関する情報も氾濫する時代となってきた.

参考文献

1)国立遺伝学研究所:遺伝学電子博物館,遺伝学の歴史(http://www.nig.ac.jp/museum/history/13.html)(2015年7月14日アクセス)
2)井ノ上逸朗:遺伝子解析の技術革新がもたらす未来.日遺伝カウンセリング会誌 34:85-87,2013
3)日本衛生検査所協会:第7回遺伝子・染色体検査アンケート調査報告書(http://www.jrcla.or.jp/info/info/260425.pdf)(2015年7月14日アクセス)
4)川目裕,大橋博文,中山智祥,他:遺伝子医療の現状とゲノム医療の近未来.人材養成2-4.医のあゆみ 250:449-455,2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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