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国際標準化におけるISO/TC212活動と検体測定室
著者: 宮地勇人1
所属機関: 1東海大学医学部基盤診療学系臨床検査学
ページ範囲:P.152 - P.153
文献購入ページに移動ISO/TC212は,国際規格が医療機器や器具などの物品に限られていた保健医療分野の標準化において,医療システムとサービスにまで踏み込んだ専門委員会である1).その作業範囲は,臨床検査および体外診断検査システム分野における標準化とガイダンスで,品質マネジメント,分析性能,分析前と分析後の手順,検査室の安全,基準システムおよび品質保証を含む.ISO/TC212で作成した代表的な国際規格には,臨床検査室の信頼性と客観性の評価の基準として,ISO 15189(臨床検査室─品質と能力に関する要求事項)がある.この規格に基づき,臨床検査室の第三者認定が進められている.しかしながら,わが国の臨床検査室の第三者認定取得は,他の欧米をはじめとするOECD(Organisation for Economic Cooperation and Development)加盟国での“義務”と対照的に,臨床検査室の判断による“任意”であり,医療保険制度での規制や保険診療上の報酬などのインセンティブはない.
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