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技術講座 血液・遺伝子・染色体 シリーズ 造血器腫瘍の診療を支える遺伝子・染色体検査・2
治療効果判定に必要な微小残存病変評価法
著者: 松田和之1
所属機関: 1信州大学医学部附属病院臨床検査部遺伝子・染色体検査室
ページ範囲:P.680 - P.685
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●微小残存病変(MRD)評価は,治療効果判定や治療の中止時期を判断するために重要な検査である.
●MRD評価には,正常細胞と腫瘍細胞を識別するマーカーが必要であり,検査法には感度,定量性が求められる.
●腫瘍性の判断,病型診断の根拠となる染色体異常,キメラ遺伝子mRNA発現,単一な免疫関連遺伝子再構成配列などは,MRDの識別マーカーになりうる.
●国際標準値による統一されたMRD評価も行われている.
●微小残存病変(MRD)評価は,治療効果判定や治療の中止時期を判断するために重要な検査である.
●MRD評価には,正常細胞と腫瘍細胞を識別するマーカーが必要であり,検査法には感度,定量性が求められる.
●腫瘍性の判断,病型診断の根拠となる染色体異常,キメラ遺伝子mRNA発現,単一な免疫関連遺伝子再構成配列などは,MRDの識別マーカーになりうる.
●国際標準値による統一されたMRD評価も行われている.
参考文献
1)松田和之:これは遺伝子検査? それとも染色体検査? 検と技 43:146-151,2015
2)Matsuda K, Sugano M, Honda T : PCR for monitoring of minimal residual disease in hematologic malignancy. Clin Chim Acta 413:74-80,2012
3)奥宮敏可,松田和之:chapter 4遺伝子・染色体検査.山内一由(編):若葉マーク 臨床検査エッセンス・ノート4 臨床病因・生体防御検査.メジカルビュー社,pp268-332,2013
4)Gabert J, Beillard E, van der Velden VH, et al : Standardization and quality control studies of ‘real-time’ quantitative reverse transcriptase polymerase chain reaction of fusion gene transcripts for residual disease detection in leukemia - a Europe Against Cancer program. Leukemia 17:2318-2357,2003
5)van Dongen JJ, Langerak AW, Brüggemann M, et al : Design and standardization of PCR primers and protocols for detection of clonal immunoglobulin and T-cell receptor gene recombinations in suspect lymphoproliferations : report of the BIOMED-2 Concerted Action BMH4-CT98-3936. Leukemia 17:2257-2317,2003
6)一般社団法人日本血液学会(編):造血器腫瘍診療ガイドライン,2013年版(http://www.jshem.or.jp/gui-hemali/1_4.html)
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