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文献詳細

雑誌文献

検査と技術43巻8号

2015年08月発行

文献概要

技術講座 生理 シリーズ 心電図の電極位置と波形の変化・1

電極を誤って装着するとどうなるか?

著者: 富原健1

所属機関: 1帝京大学医学部附属病院中央検査部

ページ範囲:P.686 - P.694

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Point

●心電図は,スクリーニングや術前検査として,また循環器疾患の診断に欠かすことのできない基本の検査として活用されている.

●心電図を記録する方法は,国際的な取り決めにより標準12誘導法が広く用いられ,正しい心電図記録によってその有用性が保たれている.

●心電図電極の誤装着によって,不要な処置や不要な検査を患者が被り,心電図検査の有用性を失する場合があり,心電図検査精度の管理が重要となる.

●心電図検査における検査精度の変動要因は,検査者の手技精度に依存する.その要因は,精度管理技術の未熟さや,検査手順,検査アプローチ方法,電極・誘導コードなどのインフラの不備に起因する.

●再現性のある正しい心電図記録を行うためには,検査精度の変動要因を明らかにし,検査手順を改善し続けることが重要となる.

参考文献

1)Wilson FN, Kossmann CE, Burch GE, et al : Recommendations for standardization of electrocardiographic and vectorcardiographic leads. Circulation 10:564-573,1954
2)富原健:心電図 高血圧の臨床検査.Med Technol 34:918-924,2006
3)古川泰司,大村直子,富原健:心電図データマネージメントシステムを用いた精度管理の試み.検と技 42:261-270,2014
4)関顕:測定標準作業手順書の作成のポイント.検と技 40:746-748,2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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