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文献詳細

雑誌文献

検査と技術43巻8号

2015年08月発行

文献概要

疾患と検査値の推移

急性胆囊炎

著者: 岡庭信司1

所属機関: 1飯田市立病院消化器内科

ページ範囲:P.706 - P.712

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Point

●急性胆囊炎は,胆囊からの胆汁排泄障害に細菌感染が加わり発症する.胆囊結石の胆囊頸部あるいは胆囊管への嵌頓が主な原因であり,無石胆囊炎では胆管腫瘍なども考慮する.

●臨床症状から胆道感染症を疑う場合には,炎症反応〔CRP・白血球(WBC)〕と肝・胆道系酵素の評価が必須であり,重症度判定のためには膵酵素,腎機能,凝固能,血液ガス分析などに加え,超音波(US)やCTといった画像検査を追加する.

●急性胆囊炎のUS所見としては,①胆囊腫大,②胆囊壁肥厚,③結石,④デブリエコー,⑤sonographic Murphy’s signが重要である.

●急性胆囊炎の患者が短時間に増悪する病態には,胆囊捻転,気腫性胆囊炎,壊疽性胆囊炎,胆囊穿孔,急性胆管炎の併発がある.

参考文献

1)急性胆道炎の診療ガイドライン作成出版委員会(編):急性胆管炎・胆嚢炎の診療ガイドライン2013.医学図書出版,2013
2)超音波部会委員会・超音波検診基準作成のワーキンググループ:腹部超音波検診判定マニュアル.日消がん検診誌 52:471-493,2014
3)須藤幸一,木村理:胆道感染症.日臨 60:284-288,2002

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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