文献詳細
文献概要
病気のはなし
慢性閉塞性肺疾患
著者: 宮内栄作1 一ノ瀬正和1
所属機関: 1東北大学病院呼吸器内科
ページ範囲:P.744 - P.750
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●慢性閉塞性肺疾患(COPD)は,閉塞性換気障害のある呼吸器疾患のなかで,肺気腫と慢性気管支炎を総称したものである.
●多くは,タバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入曝露することで,気道や肺に炎症反応が生じることに起因する.
●気管支拡張薬吸入後のスパイロメトリーで1秒率(FEV1%)が70%未満であれば,COPDと診断する.ただし,診断の確定には胸部X線検査や呼吸機能検査,心電図などによって,気流閉塞をきたす他の疾患を除外する必要がある.
●COPDの薬物治療は,長時間作用性抗コリン薬あるいはβ2刺激薬,テオフィリン製剤といった気管支拡張薬が中心となる.
●慢性閉塞性肺疾患(COPD)は,閉塞性換気障害のある呼吸器疾患のなかで,肺気腫と慢性気管支炎を総称したものである.
●多くは,タバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入曝露することで,気道や肺に炎症反応が生じることに起因する.
●気管支拡張薬吸入後のスパイロメトリーで1秒率(FEV1%)が70%未満であれば,COPDと診断する.ただし,診断の確定には胸部X線検査や呼吸機能検査,心電図などによって,気流閉塞をきたす他の疾患を除外する必要がある.
●COPDの薬物治療は,長時間作用性抗コリン薬あるいはβ2刺激薬,テオフィリン製剤といった気管支拡張薬が中心となる.
参考文献
1)日本呼吸器学会COPDガイドライン第3版作成委員会(編):日本呼吸器学会 COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン,第3版.メディカルレビュー社,2009
2)Cosio MG, Saetta M, Agusti A : Immunologic aspects of chronic obstructive pulmonary disease. N Engl J Med 360:2445-2454,2009
3)Soriano JB, Visick GT, Muellerova H, et al : Patterns of comorbidities in newly diagnosed COPD and asthma in primary care. Chest 128:2099-2107,2005
4)Fukuchi Y, Nishimura M, Ichinose M, et al : COPD in Japan : the Nippon COPD Epidemiology study. Respirology 9:458-465,2004
5)厚生労働省:平成25年(2013)人口動態統計(確定数)の概況, 2014(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/kakutei13/)(2015年6月26日アクセス)
6)Oelsner EC, Hoffman EA, Folsom AR, et al : Association between emphysema-like lung on cardiac computed tomography and mortality in persons without airflow obstruction : a cohort study. Ann Intern Med 161:863-873,2014
7)Miyamoto K, Aida A, Nishimura M, et al : Gender effect on prognosis of patients receiving long-term home oxygen therapy. Am J Respir Crit Care Med 152:972-976,1995
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