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文献概要
技術講座 血液・遺伝子・染色体 シリーズ 造血器腫瘍の診療を支える 遺伝子・染色体検査・3
移植後生着確認に利用されるキメリズム検査
著者: 松田和之1
所属機関: 1信州大学医学部附属病院臨床検査部遺伝子・染色体検査室
ページ範囲:P.768 - P.773
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●キメリズム検査では,移植後の血液細胞の由来(ドナー・レシピエント)を識別し,その割合を評価する.
●個人識別という観点から,ゲノムDNA上にあるマイクロサテライト(STR)の繰り返し数の違いを指標として,PCR法によって検査できる.
●異性間移植に限っては,性染色体を指標としてFISH法でも検査できる.
●キメリズム検査は,厳密には腫瘍細胞を識別できないが,微小残存病変(MRD)マーカーのない症例においては,再発を早期に高感度に検出できる代替法になりうる.
●キメリズム検査では,移植後の血液細胞の由来(ドナー・レシピエント)を識別し,その割合を評価する.
●個人識別という観点から,ゲノムDNA上にあるマイクロサテライト(STR)の繰り返し数の違いを指標として,PCR法によって検査できる.
●異性間移植に限っては,性染色体を指標としてFISH法でも検査できる.
●キメリズム検査は,厳密には腫瘍細胞を識別できないが,微小残存病変(MRD)マーカーのない症例においては,再発を早期に高感度に検出できる代替法になりうる.
参考文献
1)松田和之:白血病における移植後キメリズム検査─遺伝子・染色体検査からのアプローチ─.香川県臨床検査技師会編集委員会(監修),野村努,正田孝明,横田浩充,他(編):検査診断学への展望─臨床検査指針:測定とデータ判読のポイント.南江堂,pp329-331,2013
2)松田和之:移植後生着評価法であるキメリズム検査のピットフォール.検と技 43:246-250,2015
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