文献詳細
文献概要
臨床検査のピットフォール
IGRAによる結核診断のピットフォール
著者: 原田登之1
所属機関: 1一般社団法人免疫診断研究所
ページ範囲:P.810 - P.812
文献購入ページに移動はじめに
現在,インターフェロン-γ遊離試験(interferon-γ release assays:IGRA)には,ELISA(enzyme-linked immunosorbent assay)法を用いるクォンティフェロン®TBゴールド(以下,QFT-3G)と,2012年10月に承認されたELISPOT(enzyme-linked immunospot)法を用いるT-スポット®. TB(以下,T-SPOT)の2種類がある.IGRAは全血,あるいは精製リンパ球を結核菌特異抗原で刺激し,産生されるインターフェロン-γ(interferon-γ:IFN-γ)を測定することによって結核感染を診断する方法であり,生細胞を扱うため,正確な結果を得るには注意が必要である.
本稿では,IGRAにおけるピットフォール,特にQFT-3Gについてはいくつかの点が明らかになっており,添付文書1)にも記載されているが,主にこれらについて解説したい.
現在,インターフェロン-γ遊離試験(interferon-γ release assays:IGRA)には,ELISA(enzyme-linked immunosorbent assay)法を用いるクォンティフェロン®TBゴールド(以下,QFT-3G)と,2012年10月に承認されたELISPOT(enzyme-linked immunospot)法を用いるT-スポット®. TB(以下,T-SPOT)の2種類がある.IGRAは全血,あるいは精製リンパ球を結核菌特異抗原で刺激し,産生されるインターフェロン-γ(interferon-γ:IFN-γ)を測定することによって結核感染を診断する方法であり,生細胞を扱うため,正確な結果を得るには注意が必要である.
本稿では,IGRAにおけるピットフォール,特にQFT-3Gについてはいくつかの点が明らかになっており,添付文書1)にも記載されているが,主にこれらについて解説したい.
参考文献
TBゴールド添付文書,株式会社キアゲン(http://www.quantiferon.jp/qft/doc/pdf/dl01.pdf)(2015年7月6日アクセス)
2)樋口一恵,原田登之:QFT-2Gの精度に関わる因子の解析.結核 84:380,2009
3)Gaur RL, Pai M, Banaei N : Impact of blood volume, tube shaking, and incubation time on reproducibility of QuantiFERON-TB gold in-tube assay. J Clin Microbiol 51:3521-3526,2013
TBゴールド検体における再遠心の必要性について.結核 86:450,2011
5)日本結核病学会予防委員会:インターフェロンγ遊離試験使用指針.結核 89:717-725,2014
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