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文献詳細

雑誌文献

検査と技術44巻11号

2016年10月発行

文献概要

技術講座 一般

腹膜透析における合併症と検査—PD排液の検査を中心に

著者: 桑村自奈子1 盛田俊介12

所属機関: 1東邦大学医療センター大森病院臨床検査部 2東邦大学医学部臨床検査医学研究室

ページ範囲:P.1056 - P.1061

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Point

●PD排液中の生化学成分測定は尿中成分の測定に準じた方法で行いますが,クレアチニンの測定は,血液中クレアチニン測定用のパラメーターを用います.

●PD排液中の単核球と多核球の比率は腹膜炎の診断,治療効果を判断するうえで重要な所見となるため,鑑別は慎重に行います.

●好酸球性腹膜炎で出現するPD排液中の好酸球の確認は,メイ・グリュンワルド・ギムザ(May-Gürunwald-Giemsa)染色を施した塗抹標本を用いて行います.

参考文献

1)Twardowski ZJ, Nolph KD, Khanna R, et al : Peritoneal equilibration test. Perit Dial Bull 7 : 138-147, 1987
2)日本透析医学会・腹膜透析療法ガイドライン作成ワーキンググループ:腹膜透析ガイドライン,2009年度版,日透析医学会誌 42:285-315,2009
3)Li PK, Szeto CC, Piraino B, et al : Peritoneal dialysis-related infections recommendations : 2010 up date. Perit Dial Int 30 : 393-423, 2010
4)今田聰雄:CAPD関連腹膜炎・出口部感染の20年の軌跡と最新情報.腎と透析 61(別冊):94-97,2006
5)Yamamoto T, Nagasue K, Okuno S, et al : The role of peritoneal lavage and the prognostic significance of mesothelial cell area in preventing encapsulating peritoneal sclerosis. Perit Dial Int 30 : 343-352, 2010
6)桑村自奈子,酒井謙,佐野将也,他:CAPD排液中に認める中皮細胞の簡便な面積測定法の評価.臨病理 60:110-115,2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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