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文献詳細

雑誌文献

検査と技術44巻11号

2016年10月発行

技術講座 病理

—step up編—組織切片を用いたグラム染色

著者: 中村厚志1 吉澤明希1 村上将大1

所属機関: 1市立札幌病院検査部

ページ範囲:P.1062 - P.1070

文献概要

Point

●病理組織標本では,グラム(Gram)陽性菌とグラム陰性菌の染め分けに加え,背景組織像とグラム陰性菌とを染め分ける必要があり,細菌検査で使用されているグラム染色とは異なる染色方法が求められる.

●グラム染色は,確実に染め,次に脱色操作を加える繊細な染色法である.また,染色方法が多彩で各施設によって方法もまちまちで,染色結果に好みもあり,難しい染色法の一つである.

●組織標本におけるグラム染色は,各染色方法を十分理解し,自施設に合った最適な染色法を選択して検出感度を高め,診断の精度向上につなげていくことが重要と考えられる.

参考文献

1)AFIP(編),平山章,畠山茂(監訳):病理組織標本染色法マニュアル.清至書院,pp276-283,1982
2)辻井麻里,和田龍一,中田ゆかり,他:病理組織標本におけるグラム染色の特徴.検と技 34:1435-1438,2006
3)松並平晋:グラム染色のまとめ.病理技術 52:8-10,1995
4)齋藤史絵,辻隆裕,村上将大,他:病理組織標本のグラム染色におけるアセトン分別工程の工夫.北臨技会誌 12:16-19,2014
5)会田恵:細菌グラム染色法の本邦における初期の紹介について.日医史誌 51:234-235,2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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