文献詳細
文献概要
病気のはなし
膀胱炎
著者: 鈴木九里1 中島耕一1
所属機関: 1東邦大学泌尿器科学講座
ページ範囲:P.1128 - P.1133
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●膀胱炎には細菌の関与する膀胱炎と関与しない膀胱炎がある.
●急性単純性膀胱炎は終末時排尿痛,頻尿,尿混濁,残尿感,膀胱部不快感の症状があり,尿検査所見では尿中白血球5個/HPF以上の膿尿,細菌尿を認める.
●急性単純性膀胱炎の起因菌は大腸菌が最も多く,最近では耐性菌が問題となっている.
●急性単純性膀胱炎の治療は閉経前と閉経後では分離菌に違いを認めるため,おのおのの世代に合わせて抗菌薬を選択する.
●間質性膀胱炎は細菌の関与していない原因不明の膀胱炎で,蓄尿時の膀胱痛が特徴的である.さまざまな治療法が試みられているが,いまだ根本的な治療法はなく,対症療法にとどまっている.
●膀胱炎には細菌の関与する膀胱炎と関与しない膀胱炎がある.
●急性単純性膀胱炎は終末時排尿痛,頻尿,尿混濁,残尿感,膀胱部不快感の症状があり,尿検査所見では尿中白血球5個/HPF以上の膿尿,細菌尿を認める.
●急性単純性膀胱炎の起因菌は大腸菌が最も多く,最近では耐性菌が問題となっている.
●急性単純性膀胱炎の治療は閉経前と閉経後では分離菌に違いを認めるため,おのおのの世代に合わせて抗菌薬を選択する.
●間質性膀胱炎は細菌の関与していない原因不明の膀胱炎で,蓄尿時の膀胱痛が特徴的である.さまざまな治療法が試みられているが,いまだ根本的な治療法はなく,対症療法にとどまっている.
参考文献
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3)Hayami H, Takahashi S, Ishikawa K, et al : Nationwide surveillance of bacterial pathogens from patients with acute uncomplicated cystitis conducted by the Japanese surveillance committee during 2009 and 2010 : antimicrobial susceptibility of Escherichia coli and Staphylococcus saprophyticus. J Infect Chemother 19:393-403,2013
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6)鈴木九里,五十嵐一真,関根英明,他:女子急性単純性膀胱炎の現状と動向(多施設間比較と年代別比較).泌外 20:551-552,2007
7)松本哲朗,高橋聡,清田浩,他:尿路性器感染症に関する臨床試験実施のためのガイドライン第1版.日化療会誌 57:511-525,2011
8)伊藤貴章:診療所における間質性膀胱炎の対応—頻尿患者をどのように仕分け対応するか.日本泌尿器科学会2011年 卒後教育テキスト 16:243-246.2011
9)小川輝乏:間質性膀胱炎 排尿と膀胱の痛みを訴えている患者さんです.臨泌 69:121-124,2015
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