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文献詳細

雑誌文献

検査と技術44巻12号

2016年11月発行

文献概要

臨床医からの質問に答える

緊急検査対応時も含め,各種の検査結果はどれくらいで出ますか?

著者: 青木洋二1

所属機関: 1国家公務員共済組合連合会KKR高松病院診療部検査科

ページ範囲:P.1190 - P.1193

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はじめに

 検査目的は,診断,治療効果の指標や経過観察など,患者ごとに異なります.オーダーする検査内容や結果が必要となるタイミングも,それぞれの目的に合わせて異なってきます.患者の急変や救急患者など,緊急に判断を必要とする場面では,早く報告することが求められます.治療の効果を判断する目的などでは緊急性はありませんが,処置や投薬を変更,または中止するタイミングまでに結果が必要になります.

 緊急検査を常時実施できる検査体制を整備することや,当日結果説明などを行うことで,検体検査管理加算や外来迅速検体検査加算などの診療報酬が認められるようになり1),24時間緊急対応や当日検査報告など,それぞれのニーズに対応できる体制が求められるようになってきました.

 本テーマの“検査結果はどれくらいで出ますか?”という臨床医からの質問の背景には,“今すぐ知りたい”,“今日中には欲しい”,“次回の診察まででよい”など,さまざまなパターンがあります.検査に要する時間は,検査方法によりほぼ決まっています.しかし,その時間を伝えるだけでは納得してもらえない場合もあります.検査側の都合だけではなく,診療側の状況に合わせて,どのように答えたらよいかを考えていきましょう.

参考文献

1)社会保険研究所(編):医科点数表の解釈,平成28年4月版.社会保険研究所,2016
2)小田康友:診察と検査のコツ—Ⅱとにかく診察しよう 1.頭からつま先までていねいに診察しよう.臨研プラクティス 2:30-44,2005
3)厚生労働省:チーム医療推進について.チーム医療の推進に関する検討会報告書,平成22年3月19日

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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