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文献概要
はじめに
現在,病理検査における凍結切片を用いた術中迅速診断は,手術方針や患者の術後の予後を決めるうえで大きな役割を果たしており,病理検査室を有する多くの施設で実施されている.しかし,術中迅速診断における凍結標本作製法は,各施設で凍結方法や固定液などが異なっており,標準化や統一化はなされていない.固定液の違いは,形態の保持だけに限らず,その後の染色性に差が生じるため,その選択と使用はとても重要である.本稿では,いくつかの固定液1)における染色性の違いについて述べる.参考にしていただければ幸いである.
現在,病理検査における凍結切片を用いた術中迅速診断は,手術方針や患者の術後の予後を決めるうえで大きな役割を果たしており,病理検査室を有する多くの施設で実施されている.しかし,術中迅速診断における凍結標本作製法は,各施設で凍結方法や固定液などが異なっており,標準化や統一化はなされていない.固定液の違いは,形態の保持だけに限らず,その後の染色性に差が生じるため,その選択と使用はとても重要である.本稿では,いくつかの固定液1)における染色性の違いについて述べる.参考にしていただければ幸いである.
参考文献
1)川島徹,青木裕志:4-5.凍結切片作製法.病理技術研究会(編):基礎病理技術学.病理技術研究会,pp28-31,2013
2)名倉宏,長村義之,堤寛(編):第二章 Ⅴ.切片の作製法.渡辺・中根 酵素抗体法,改訂四版.学際企画,pp101-106,2002
3)芹澤昭彦,川井健司,堤寛,他:EPOS(Enhanced Polymer One-Step Staining)法の術中迅速診断への応用:細胞増殖関連核内抗原(PCNAおよびKi-67抗原)の局在観察に対する至適染色条件.病理と臨 12:745-748,1994
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