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文献詳細

雑誌文献

検査と技術44巻5号

2016年05月発行

文献概要

連載 忘れられない症例から学ぶ超音波検査・9

メネトリエ病(Ménétrier's disease)

著者: 川地俊明1

所属機関: 1大垣市民病院診療検査科

ページ範囲:P.414 - P.418

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はじめに

 日常の検査のなかで,これまでに経験したことがない珍しい形態の病変に遭遇することが時にあります.その一つとして,メネトリエ(Ménétrier's)病があります.胃の粘膜壁の著明な肥厚(巨大皺襞;しわ,ヒダ)と低蛋白血症を特徴とした病気です.主な症状として,初期では主に上腹部痛や嘔吐,あるいは下痢などの消化器症状が現れ,進行すると低蛋白血症のために貧血やむくみがみられ,疲れやすくなります1)

参考文献

1)多賀須幸男,土谷春仁:胃巨大皺襞の病態—メネトリエ病の場合.胃と腸 15:531-541,1980
2)Kaneko T, Akamatsu T, Gotoh A, et al : Remission of Ménétrier,s disease after a prolonged period with therapeutic eradication of Helicobacter pylori. Am J Gastroenterol 94:272-273,1999
3)Nishibayashi H, Kanayama S, Kiyohara T, et al : Helicobacter pylori-induced enlarged-fold gastritis is associated with increased mutagenicity of gastric juice, increased oxidative DNA damage, and an increased risk of gastric carcinoma. J Gastroenterol Hepatol 18:1384-1391,2003
4)Okanobu H, Hata J, Haruma K, et al : Giant gastric folds : differential diagnosis at US. Radiology 226:686-690,2003
5)赤松泰次,下平和久,三木久能,他:まれな胃疾患—臨床の立場から.胃と腸 50:725-735,2015

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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