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文献詳細

雑誌文献

検査と技術44巻8号

2016年08月発行

文献概要

技術講座 病理

アルシアン青染色による病理組織・細胞診断

著者: 畠榮1 濱川真治2 渡辺明朗3

所属機関: 1川崎医科大学附属川崎病院病理部 2公立昭和病院臨床検査科 3サクラファインテックジャパン株式会社

ページ範囲:P.670 - P.675

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Point

●アルシアン青はメーカーや製造ロットにより,置換基としてのイソチオウロニウム基中のRの種類や希釈剤の種類や量が異なる.

●アルシアン青は染色後に水で洗うと分別が不十分になるので,酸性粘液部位以外に親和したアルシアン青が分別されず共染する.回避するには3%酢酸で分別を行う必要がある.

●シアロムチンとスルホムチン両方を染色するときは,3%酢酸に1%濃度でアルシアン青を溶解させたアルシアン青染色液pH 2.5を使用する.

●アルシアン青染色液の前に3%酢酸を通すことにより,アルシアン青染色液のpH値がほぼ一定に保たれ,染色液が劣化しにくい.

参考文献

1)Pearse AGE : Histochemistry Theoretical & Applied Vol. 2, 4th ed. Churchill Livingstone, Edinburgh,1985
2)尾崎善孝,古川文夫,阿部寛(編):病理組織標本作製の理論.実験病理組織技術研究会,2008
3)渡辺明朗,広井禎之:色素の化学 第5回アルシアン青染色.Med Technol 29:197-199,2001
4)Penney DP, Powers JM, Frank M, et al : Analysis and testing of biological stains--the Biological Stain Commission Procedures. Biotech Histochem 77:237-275,2002
5)Horobin RW, Kiernan JA(ed) : Conn's Biological Stains, 9th ed. Williams & Wilkins, 10th ed, Oxford,2002
6)Vacca L, Linda L : Laboratory manual of Histochemistry. Raven Press, New York,1985
7)Gad A : A histochemical study of human alimentary tract mucosubstances in health and disease. I. Normal and tumours. Br J Cancer 23:52-63,1969

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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