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文献詳細

雑誌文献

検査と技術44巻9号

2016年09月発行

文献概要

病気のはなし

悪性リンパ腫

著者: 是澤里紗1 和田秀穂1

所属機関: 1川崎医科大学血液内科学

ページ範囲:P.736 - P.741

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Point

●悪性リンパ腫は血液の“がん”であり,全身に発生しうる.

●病因として,ウイルス,細菌,免疫不全,慢性炎症などが知られている.

●悪性リンパ腫はホジキンリンパ腫(Hodgkin lymphoma)と,非ホジキンリンパ腫であるB細胞リンパ腫とT/NK細胞リンパ腫に大別される.

●非ホジキンリンパ腫は,さらに,悪性度によって,低悪性度群,中悪性度群,高悪性度群に分類することができる.

●診断にはリンパ節生検または腫瘍生検が最も重要であり,病理組織診断(HE染色,免疫組織化学的検査),細胞表面マーカー解析,染色体検査,遺伝子検査によって確定される.

●治療は全身化学療法と放射線療法が主体である.

参考文献

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2)畠清彦(編):新しい診断と治療のABC 79/血液9 悪性リンパ腫.最新医学社,2013
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10)谷脇雅史:生検材料取扱いのポイントと実際 D.染色体・遺伝子検査の実際.飛内賢正,堀田知光,木下朝博(編):悪性リンパ腫治療マニュアル,改訂第3版.南江堂,pp23-30,2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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