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文献詳細

雑誌文献

検査と技術44巻9号

2016年09月発行

文献概要

技術講座 生理

機能的残気量・肺拡散能力検査—測定方法と結果の解釈

著者: 大久保輝男1

所属機関: 1埼玉県立循環器・呼吸器病センター検査技術部

ページ範囲:P.760 - P.768

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Point

●機能的残気量(FRC)測定では安静呼気位は非常に変動しやすいので,患者をなるべくリラックスさせ,自然な安定した安静呼吸をさせる必要がある.患者には呼吸に意識を集中させないで,何か考え事でもしてもらうようにすると,自然な安静呼吸ができることが多い.

●FRC測定中はリークを起こさないよう,患者の口元に注意する.またヘリウム(He)の濃度−時間曲線から漏れが生じていないか,注意深く確認する.

●肺拡散能力は多くの因子により影響を受ける.影響を与える因子には体位,心拍数,吸入気酸素分圧(PIo2),喫煙,ヘモグロビン(Hb)濃度,測定間隔,吸気量,吸気時間,呼吸停止時間(BHT),呼吸停止時の胸腔内圧,呼気時間などがある.これら多くの事項に注意を払い,検査する.

参考文献

1)平本雄彦(著),鈴木俊介,永井厚志(編):呼吸機能の臨床—検査法から症例検討まで.中外医学社,pp49-51,1996
2)日本呼吸器学会肺生理専門委員会(編):呼吸機能検査ガイドライン—スパイロメトリー,フローボリューム曲線,肺拡散能力.メディカルレビュー社,2004
3)西本幸男,西田修実,正木純生:一回呼吸法—(1)拡散能力.呼吸と循環 15:143-151,1967
4)American Thoracic Society : Single-breath carbon monoxide diffusing capacity (transfer factor). Recommendations for a standard technique--1995 update. Am J Respir Crit Care Med 152 (6 Pt 1):2185-2198,1995

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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