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文献詳細

雑誌文献

検査と技術44巻9号

2016年09月発行

文献概要

疾患と検査値の推移

新生児溶血性疾患(HDN)

著者: 中村健治1 三觜隆一2

所属機関: 1大津赤十字病院新生児科 2大津赤十字病院検査部

ページ範囲:P.778 - P.783

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Point

●新生児溶血性疾患(HDN)とは,母体の不規則抗体が胎盤を通して児に移行し,溶血反応を起こして,貧血や黄疸をきたす病態である.

●不規則抗体とは,赤血球のさまざまな抗原に感作されて産生される抗体で,ほとんどがIgGに属し,胎盤を通過する.

●HDNの原因として重要なものは,ABO不適合,RhD不適合,その他のRh不適合である.

●早発黄疸の原因としてHDNは最も多く,早期から適切な管理や治療を行わなければ,重症化して核黄疸を呈することがある.

参考文献

1)高橋幸博:溶血性黄疸の診断と治療.周産期医 37:1315-3120,2007
2)鈴木りか,氏家二郎,大戸斉:血液型不適合妊娠.大戸斉,大久保光夫(編):わかりやすい周産期・新生児の輸血治療.メジカルビュー社,pp122-127,2009
3)日本産科婦人科学会/日本産婦人科医会(編):産婦人科診療ガイドライン—産科編2011.(抗D抗体以外の)不規則抗体が発見された場合は? 日本産科婦人科学会,pp27-28,2011
4)宮崎澄雄,古賀広幸,赤塚順一,他:小児溶血性貧血の全国調査成績.日小児血液会誌 6:437-440,1992

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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